「・・・・・・・・・・・・じゃあ、残念ながら上手く行かなかった時の話をしましょうかね」
藍が『残念無念』な表情を作っては、つまらなそうな顔をした。
「・・・・・・・・・・・・あぁ。 さっき、上手く行くとも限らない作戦を発表してたんだね、オカン」
優貴、半笑い。 オレ、苦笑い。
「作戦というのはそういうものよ。 100%大丈夫な作戦なんて、ただ予定を遂行しているだけにすぎないでしょーが」
藍が『フンッ』と鼻から荒い息を出した。
「まぁまぁ。 話の続き聞かせてよ」
藍の肩を『ポンポン』と撫で、藍を落ち着かせる。
優貴も続きが気になる様で、頬杖をついて藍を食い入る様に見つめた。
『う゛う゛ん』話出す前に、喉の調子を整える藍。
「えー。 では、最初の作戦が大失敗に終わり、優貴がまた囲まれてしまったとします」
藍が、淡々と残念な仮定をお知らせする。
「うん。 最悪なパターンだね」
優貴は、口では『最悪』と言っているが、悲壮感はない。 優貴は、藍の次なる手にも絶対の信頼をしているのだろう。



