「・・・・・・・・・・・・・でも、オレはアイツらに何を言われても、お父さんとオカンが好きだよ」








唇を噛み締める優貴。







藍の目に、みるみる涙が溜まった。








「・・・・・・・・・・・・教科書だけか?? 他には何かされてないか??」








優貴の手を握り、苦しそうに涙を堪える藍の背中を擦る。








「・・・・・・・・・・・・大丈夫」








優貴の返事は『はい』でも『いいえ』でもなく、『大丈夫』だった。








それは『他にもされているけれど大丈夫』という事だ。









「・・・・・・・・・・・・・」








無言で優貴のTシャツの袖を強引に捲ると









腕には、青黒くなった痣と、真っ赤に腫れあがった新しい痣があった。









それを見た藍は、口を手で押さえると、目から我慢していた涙を零した。