「・・・・・・・・・・・・・親が子どもの心配しないなんて無理な話なんだよ。 いつだってどんな時だって、大貴もワタシも優貴の事が気になるし、心配で仕方ないの。 ちゃんと給食全部食べたかな??とか、キレイにお掃除できたかな??とか、優貴にとっては取るに足らない事でも、ワタシたちは心配してしまうの。 ・・・・・・・・・・・だから、ワタシに心配をかけたくないっていう優貴の気持ちは物凄く嬉しいけど、その気遣いは意味ないかも」








『ありがとう。 優しいね、優貴は』藍が掴んだ優貴の手を両手で包んだ。








料理の手を止め、オレも2人傍に行く。








「・・・・・・・・・・・・いやがらせ、されてるのか??」








藍も既に勘付いていただろう事を、優貴に問いただす。









「・・・・・・・・・・・・うん」








優貴が悔しそうに頷いた。








「・・・・・・・・・・・・家族の事をバカにされた??」









藍が優貴の顔を覗き込む。








オレら家族の関係は、オレらがどんなに幸せに暮らしていようとも、他人からはやっぱり少し変な目で見られる事がある。








誰かをいじめてやりたいと思っている子どもからしたら、格好のネタを持っている優貴。








目を付けられてしまったのかもしれない。