そう言うといろはちゃんは、ふふっといつもの笑顔になって「つい熱くなっちゃった」と、舌を出した。



「いろはちゃん、あたし噂についてもっと詳しく調べてみようと思うの」


「そうなの?」


「うん。それで噂が気のせいだってわかったら、もう不安になるようなこともないかもしれないから」


そう言い、あたしは自分の手を見つめた。


今でもリアルに思いだすことのできる髪の毛の感覚。


だけど、いろはちゃんがここまであたしの心配をしてくれているのだから、自分から動いてみなきゃいけない。


そう、思ったんだ。