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「ねぇ、噂って入学式の時に聞いた、呪われるっていうやつ?」


寮の部屋に戻り昨日出された宿題をしていると、いろはちゃんがそう聞いてきた。


「うん。そう……」


あたしは手を止めていろはちゃんを見る。


「もしかして、それが原因で最近元気がなかったの?」


「実はそうなんだよね」


あたしがそう言い頷くと、いろはちゃんは何度も瞬きを繰り返した。


「信じられない! あんなのを気にしていたの?」


「あたしだって、最初はたちの悪い噂だなって思ってたよ? でも……なんだか最近お風呂場が気持ち悪く感じるようになって……」


「そんなのただの思い込みだよ!」