今まで思い思いに過ごしていた生徒たちの視線が、一気にあたしに集中する。


あたしは少し息を吸い込んで、気持ちを落ち着かせた。


「ここのお風呂、なんだか気味が悪くないですか?」


突然の言葉に部屋の中がシンと静かになる。


「お風呂……?」


いろはちゃんが不思議そうな表情を浮かべて首を傾げる。


「特に気味悪いとは思わないけど」


「普通のお風呂でしょ?」


「なにかあったの?」


他の生徒たちもキョトンとした表情をしている。


「なにも……ないですか?」


「ツムギちゃん、お風呂でなにかあったの?」


「なにかって……」