「うん。竜季が頑張ってくれたんだもん。あたしが逃げるワケにはいかないでしょ」


そう言い、あたしは携帯電話をその場に置いたままベッドを下りた。


竜季は今日も何かあれば連絡していいと言ってくれた。


だけどあたしは竜季に連絡するつもりはなかった。


今度は自分の力で視線の正体を確認してみせる。


そう思い、部屋を出たのだ。