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奇怪な出来事が起きた翌日。


竜季がこっそり女子寮へ来ていたことが、誰の口からかあっという間に広まってしまっていた。


男子寮の前で伊達先生と竜季がその事について話をしていて、気がつけば寮生たちの人だかりができていた。


こんな大勢の中で竜季が悪者になってしまったら大変だ。


そう思い、あたしは伊達先生に理由を説明しようとしたけれど、竜季がそれをさえぎった。


「女子寮を横切ってコンビニに行ってました。全部俺1人の責任です」


寮生のみんなが見ている中でそう言い、頭を下げたのだ。


伊達先生はそんな竜季に今日の夕飯抜きという罰を与えた。


それなら自分も一緒に罰を受けようと思ったのに、伊達先生は聞く耳をもたなかった。