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服を脱いで湯船につかると、今日一日の疲れがジワジワと取れて行くような感覚。


「あ~……気持ちいい」


入浴剤入りのお風呂はほのかに甘い香りが鼻をくすぐる。


湯船に肩までつかり、そっと目を閉じてみる。


竜季と一緒に行った場所が次々の目の裏に思いだされて、あたしは思わずにやけてしまった。


「でも、これからは門限に気をつけなきゃなぁ……」


また締め出しを食らうのはごめんだし、なにより伊達先生が怖い。


この一件で伊達先生に目をつけられなきゃいいけれど……。


そんな事を考えていると、カタッと小さな物音が聞こえた気がしてあたしは目を開けた。