だけどこの状況は間違いなく……彼女の相手は伊達先生だ。


この事件はそんなにも昔に起きていたことなんだ。


「やめろ……心花(ココナ)!!」


伊達先生がそう言い手からライトを滑り落とした。


「どうしたの充城? 今日もここで会えるのを楽しみにしていたんだよ?」


「来るな!!」


次の瞬間、伊達先生は顔を真っ赤にし両手でスコップを振り上げていた。


「やめて……!!」


あたしが叫んだ直後、ガツンッ!という音が通路内に響いた。


心花さんの額から一筋の血が流れおちる。


「前も……そうやってあたしを殺したわね……」


心花さんが低く唸るような声でそう言った。


その口からはボトボトとウジが湧きだし、周囲は異臭に包まれた。