それは竜季も同じだったらしく、強く握り返してくれた。


携帯の光が弱弱しく足元を照らしだす。


と、その光の中に何かを見つけあたしは足を止めた。


「ねぇ、竜季あれなに?」


そう言い、あたしは違和感を覚えた場所を照らし出す。


「これ……ロープか……?」


竜季がそう言いボロボロにちぎれたひも状のものを手に取った。


ロープ……。


「彼女の首筋に首を絞められたあとがあるの」


「うそだろ……」


竜季はそう呟きロープのあった場所を見つめる。


そこには何もなく、ただ他と変わらない土があるばかりだった。