「竜季!」


あたしは竜季の隣に座り、その体を背中から抱きしめた。


「俺はツムギと付き合っていた時からそれをずっと考えているのに、わからないんだ……」


「……竜季……」


込み上げる切なさをグッと胸の奥に押し込んで、あたしは竜季をずっと抱きしめていたのだった。