「えへへ。でしょ?」


竜季に聞こえないようにコソコソと話すあたしたち。


学生服を着た竜季はいつも以上にかっこよくて、あたしは思わずクラクラしてしまいそうだった。


「さすがに緊張するな、ツムギ」


「そ、そうだね」


竜季が隣に立つことで、あたしの緊張はさらに高まってしまった。


「ね、ツムギちゃん紹介して?」


「え? あ、そっか。竜季、この子福留いろはちゃん。寮で同じ部屋なの。それからこっちが光本竜季。あたしの彼氏」


「よろしく、光本君」


「こちらこそ。ツムギと仲良くしてやってね」


そう言って竜季はこっそり「いい友達ができたな」と、言ってくれたのだった。