☆☆☆

あたしたち1年生の教室は最上階の3階にあり、先輩たちの教室は1階と2階にある。


「ねぇ竜季、知り合いの先輩とかいる?」


階段を下りながら、あたしは竜季に話しかけた。


「あぁ。一応この前いくつか部活見学に行った時に知り合った先輩がいるよ」


「そうなんだ。竜季は何部に入るの?」


「まだ思案中。とりあえず運動部な」


そう言い、ニカッと笑う竜季。


そっか、


もう、そういうのも決めてるんだ……。


階段を下りながらあたしは1人取り残されているような気分になる。