あたしは職員室の前で藤原先生を呼んでもらい、自分の胸に手を当てた。


「俺もついてるんだから、そんなに心配すんな」


竜季がそっと耳元で言う。


「うん。ありがとう」


そう言うと、藤原先生が廊下まで出てきてくれた。


「お前たちどうした?」


ヒョロリと背の高い先生が、あたしを見下ろす。


「あ、あの……。実はちょっと聞きたいことがあって……」


「どうした? 勉強のことか?」


「あ、そうじゃなくて……」


やっぱり、先生に呪いの噂の事を聞くなんて変だ。