そしてある土曜日。
今日は満月ちゃんが
草原で泣いていた・・・


「どうした?転んだか?」

 ヒ・・・ヒック・・・ッゥ

全然泣き止まない・・・
僕はずっと頭をさすっていた。


『み・・・満月ね??
 ひ・・・ひっ引越しする・・・んだてぇ』


なぜか胸が酷く痛んだ。


「ひ・・・引越しって何処に?」

『・・・遠い所
 でもね、今9歳でしょ??
 5年後に帰ってくる・・・の』

「そっか・・・」



「ねぇ満月。
 実は僕も来週から
 アメリカに留学するんだ・・・」

『あ・・・あめりか?』

「ぅん。僕も遠い遠いところに
 引越し?しちゃうんだ」





「だから満月1つだけ約束して?

またココに来て
絶対に逢おうって・・・

その時には
お互い自分の夢に近づいてるって」