こらこらこら!!!

私と宮本部長が、いつ、男女の関係になった?

ただただ驚く私の手を引いて、宮本部長はその場を去った。


取り残された石丸梓が、目に涙を溜めているのは、

私しか知らない。



「宮本部長!」

「・・・何も言うな」


「言いますよ!いつからそんな関係になったんですか!

私と宮本部長は上司と部下、ですよね?」


「…今夜から、そんな関係になるんだよ」

「・・・・は?!」


・・・驚き足を止めた私。

私の手を握りしめた宮本部長は、そっと振り返り、

私を見た。


「坂口の事、本気だから」

「…全く本気に見えません。さっきのだって、

石丸さんを遠ざける為の演技ですよね?」


・・・めんどくさいから。

「誰かに言っておきたかったんだ。

それがたまたまあの人だっただけ・・・」