「ヤッタ、今日はこれで終わり・・・

メガネ屋に行かなきゃ」

そう言って背伸びをした私に、隆盛が呟く。


「お疲れ・・・メガネじゃなくて、コンタクトにしろって」

「…しつこいな。私はメガネが好きなの」


「オレは、コンタクトの今日子が好き」

「・・・・」

・・・仕事に集中していたせいで忘れていた。

私は昨日、隆盛に告白されていたと言う事を。


「じゃあね」

あえてその事には触れず、スルーしようとした。


「昨日の一大告白は、やっぱ、スルーですか」

「・・・」

目を見開き、固まった私。

・・・やっぱ、そこは突っ込まれるところなのよね。


「おい、坂口、外回りに行くぞ」

突然真後ろからそんな声がした。

私はパッと振り返り、明らかに嫌そうな顔をする。


「今からですか?私メガネ屋に「いいから行くぞ」

…私の事なんて、何も考えちゃいないね、この上司。