………今夜は、流とあたしの二人っきり。
その事実にへなへなと思わず座り込んでしまう。
だ、だって二人っきりだよ?
緊張しない方がおかしい、よね?
流はあんまり緊張してないみたい、というかいつも通りに見えるけど……
さっきの優くんとの話を思い出してしまい、顔が熱くなる。
うぅ……意識しちゃうよぉ。
誰に見られているわけでもないけど、恥ずかしくて持っていた着替えに顔を埋める。
……いつまでもこんなことしていられないよね。
「と、とりあえずお風呂入ろう」
流にも言われたし。
ドキドキしながら浴室に入る。
湯船にはピンク色の入浴剤が入っていて。
「うわぁ、かわいい」
優子さんの趣味かな。
湯船に浸かるとじんわりとした温かさが体に広がって、頬が緩む。
「いい香り……」
花の香り、かな?
ふふっ、すごく贅沢をしている気分。
ぱしゃぱしゃと湯船でしばらく遊んで、充分に温まってから、あたしはお風呂を出た。
うーん、体から花の香りがする。
入浴剤の香りが移っちゃったのかな。
髪からは流のシャンプーの香りがして。
カアァ、と顔が熱くなる。
「今、お風呂上がりでよかった……」
顔が赤いのをお風呂のせいにできるもんね。
お気に入りのルームウェアに着替える。
そういえば、ドライヤーってどこにあるんだろう。
「ここにはないよね……」
そのままにしておくわけにもいかないし……流に聞こうかな。
肩にタオルをかけたままあたしはリビングに向かう。
「流、お風呂今上がったよ」
ひょこっ、とリビングのドアから顔だけ覗いてみた。


