好き、ただそれだけで。




すると梶原は忘れ物を取りに行ったのか、教室内がゴソゴソという音で響く。




「…じゃあ僕、部活戻るわ。
久梨原も早く部活行った方がいいよ」



「…うん」




すると教室のドアが閉まる音が教室内に響く。




「…何も知らないくせに…」



私はそうボソッと呟く。



…これじゃあただの八つ当たり。



梶原は何も悪い事してないじゃんか。