彼女と友達になるまで、千海には友達がいなかった。




 



 千海はどこにいても一人だった。



 周りからは空気が読めない、KYって言われてた。



 何度も周りに合わせようと試みた。



 でも、合わせることは出来なかった。



 いつの間にか自分の世界に閉じこもっていた。




 頑張っても閉じこもるなら、最初から閉じこもってしまおう。



 千海は努力することを止めた。



 千海の友達は、孤独だけ。



 これからもそれは、変わらない。



 一生孤独を友に生きて行こう。



 そう決めていた。








 彼女に会うまでは。