プリンセス×プリンス~anotherstory~





「君太ぁ!」



 この近所迷惑なくらいうるせぇ奴は、俺は1人しか知らねぇ。




「あ、煌。おはよう」



 っていうか、お前遅刻か?



 成績良くねぇし遅刻ばかりしていたら、留年するぞ。





 ま、俺には関係ねぇけど。





「おはよう、じゃねぇよ!
何なんだよこの可愛子ちゃんはよぉ!」




 また始まった、こいつの女好き病が。



「初めましてぇ。俺君太の大親友・坂下煌です!」




 何が君太の大親友だよ。



 俺はてめぇをただの馬鹿としか思ってねぇよ。




「南香央です。君太くんのお母様とあたくしの父様が知り合いなの」




「そうなんすかー!いやはや、可愛い子だなぁー。
君太ぁ、俺はお前が羨ましいぞぉ!!」




 勝手に言ってろ、馬鹿が。