プリンセス×プリンス~anotherstory~






「ちゃんと謝るのよ。良いわね?」




「・・・はい」




「行くわよ」





 濃い紫色の裾がぼわんとしたドレスを左右に振りながら、あの人は俺の前を歩く。





 俺が渋々ついていくと、窓際のテーブル席に、3人の男女がいた。







「やぁこんにちは」




「こんにちは」




 俺に最初に気が付いたのは、1番手前の男。




 高そうな黒いスーツに身を包んだ、もう少しでハゲそうなおじさんだ。





 叔父さんの声で、1番奥にいる女が俺に軽く会釈をした。




 白い清潔そうなドレスに身を包んだ、あの人とは正反対そうなおばさんだ。