「そんなはずはっ・・・!」



「南さんが知らないのはしょうがないかな?
東堂家って昔から決まりがあって、家を継がない人は中学を卒業したら
東堂と縁切られちゃうの。

朝太さんも切られているから、知らなかったのかも」



「縁を、切られるですって!?」




「だから南さんが君太くんと結婚しても、縁切られちゃうから意味ないのかな?」



「そんなことはっ・・・!」



「ないと思うなら君太くん本人に聞いてみなさいな。
それでも結婚したいと思うなら、どんどんアプローチしなさい」



「そ、そんな・・・・・・」




 ガクッと跪(ひざまず)く南さん。



 なんか、勝っちゃった?






 あ、そうだ。



 これ言っとかないと。




「千海の親友、よくも閉じ込めてくれたね?
今度また花鈴に手出したら、許さねぇからな?」



「ヒィッ・・・!」




 あ~、スッキリしたぁ!