「あ、そこの執事。桜田芸能事務所宛に引退届作っておいてよ。
文面は任せるからさ。お手本みたいな良いのを作っておいてね」



「・・・かしこまりました」



 何で返事が遅いのかな。



「そこのメイドは、ボクの良くない噂を学校に流しておいてよ。
内容は任せるからさ。良いの作っておいてね」



「・・・かしこまりました」



 何で返事遅いのさ。




「変なのっ」



 ボクは自分の部屋へ向かう。



「あ・・・君太様」



 中で掃除をしていた執事がボクの顔を見て驚く。




「何だよ皆してさ。ボクの顔に何かついてる?」



「・・・ご自分で鏡をご覧になればわかると思います」



「鏡ぃ?」




 ボクは備え付けられている鏡のもとへ向かう。