「何もわかっていないのはお兄様の方だよ。
『CHANGE』が俺1人の力で売れていたこと知っているんだろ?」
確かに『CHANGE』があそこまで有名になれたのは君太の力がある。
「あいつらは悲しんでいるフリをしているだけだよ。
内心は俺が抜けて良かったという喜びと、これから売れていけるのかという焦りだけだよ。
俺が抜けたら、今まで俺にだけ話が来ていた写真集の話やソロデビュー、ドラマ出演の話が俺が受けるはずだった分はいってくる。
しかし人気を集めていた俺が抜けたから、大勢いる俺のファンが他のアイドルに心変わりをしてしまうから、『CHANGE』が今まで通り売れるかわからねぇ。
所詮俺はただの人気集めの道具にしか過ぎなかったんだよ。
俺なんて、いてもいなくても関係ねぇ存在なんだよ!」
「んなこと言うなよ!何がいてもいなくても関係ねぇ存在だよ!
皆お前がいなくなって本気で悲しんでいるに決まっているだろうが!
何でそんな後ろ向きなことしか考えられねぇんだよ!!」
「お兄様変わったよね!前は今の俺と同じ考えしていたのにさ!
そもそも、さっきのを教えてくれたのはお兄様だろ!?
今更何良い人ぶってんだよ!
何綺麗事並べてんだよ!」
そう、さっき君太が並べた言葉は全て、俺が君太に教えたこと。
逆に当時の君太は、さっき俺が言ったことを俺に言っていた。
「・・・もういい?俺、さっきも言ったけど帰りたいんだよね。
お兄様にこれ以上言っても無駄っぽいし」
「無駄とはなんだよ!」


