「『CHANGE』メンバー、それに各スタッフ、マネージャー研修生、静かに聞いてください」
近藤さんが言い、千海たちに1枚の折りたたまれた紙を渡してきた。
「明人くん、リーダーですから、皆さんに内容を聞かせてあげてください」
「わかりました。・・・ところで近藤さん、この紙は何ですか?」
「それは今朝、事務所あてに君太くんの家から届いたものです。
内容は、皆さんご存知の通り、君太くんがやめた理由です」
「そうですか・・・。じゃあ、読みます」
丁寧に紙を開いた明人さんは目を通し、千海たちに聞こえるよう言い始めた。
「『CHANGE』メンバー・近藤さん・各スタッフ・マネージャーさんへ。
いきなりごめんなさい。
突然ですが、僕は『CHANGE』をやめます。
勿論、芸能界もやめます。
理由をお教えすることは出来ません。
ただ、メディアには活動が疲れたと言ってください。
最近人気が出てきて、『CHANGE』はますます忙しくなりました。
社長の好意で、僕はソロ写真集も出してもらいました。
それはとても嬉しかったです。
ですが、人気と引き換えに僕は日常を失った気がしました。
前と同じよう、地元の小さなカフェでさえも気軽に行くことが出来なくなりました。
人気が出るのは嬉しいことですが、何かを失うのに僕は耐えられません。
自分勝手で、自己中心的な考えとはわかっています。
しかし、僕は自由を手に入れたいのです。
多くの人にはご迷惑をおかけしますが、僕を『CHANGE』から名を消してもらいますようにしてください。
よろしくお願いします。
梶原君太・・・・・」


