「じゃあ君太、先にいつもの部屋に行ってて。
僕は煌を今日の楽屋に連れて行くから」
「はーい!」
事務所の下で近藤さんと煌と別れた俺は、最上階にある、
梶原君太専用楽屋へと向かった。
事務所の破綻を守り、現在も支え続けている俺は、
社長室よりも上にある特別楽屋を使わせてもらっている。
この事務所は所属芸能人が俺らしかいないため、
楽屋が最上階に一つと、2階に2個しかない。
最上階は、社長に認められている俺しか使えない、特別な部屋。
ベッドや風呂までご丁寧に備え付けられているから、
いざというときは泊まることだってできる。
社長より上の立場にいるといっても過言でないほど偉い俺だからこそ、
使用許可が下りているんだ。