ま、当然の結果だがな。
「君太、煌。今日もお疲れ様」
正門の前に立つ、銀縁眼鏡をかけ、スーツを着こなした
いかにもエリートっぽ男が、『CHANGE』のマネージャー
近藤駿介(こんどう・しゅんすけ)さん。
「ホント、疲れたっすよー。君太ってば、めっちゃモテるんだもん。
俺にも分けてほしいよなー」
しつけぇなぁ。さっきも聞いたぞ?
「君太は人気なんだね」
「そうですか?特になにもしていないんですけどね」
「何もしてねぇのにモテるとか。羨ましい――!!」
勝手に言ってろ。
「じゃあ行こうか。今日は次のコンサートに向けてのダンスレッスンだよ」
俺と煌を乗せた近藤さんの運転する車は、事務所へと向かった。