「『CHANGE』の社長とかマネージャーやダンスの先生とかは、東堂の人間と知っているだろうから、妙に気を遣うだろうな。
君太は昔から頭のいい奴で器用だったから、気が付いているはずだぜ?
自分に本音を言う人はいねぇってな」
君太くん・・・。
「俺は昔、あいつと一緒に学校をサボって繁華街とか1日中ウロウロしていたな。
俺も君太も学校の成績は良かったから、退学する真似を学校はしなかった。
学校側は、俺らを退学にすると東堂が黙っていないと思ったんだろう。
まぁ、俺らは東堂と関係ねぇ存在だから、学校側の被害妄想だけどな」
東堂と関係ない存在・・・?
「どういうこと?」
「東堂には昔から決まりがあったんだ。
“長男長女にあたる人物以外の人間は東堂と縁を切れ”っていうのがな。
俺は次男で君太は三男だから、義務教育を終えた日に、縁を切られ、1人で生きて行くんだ」
そんなのがあるの・・・?
「東堂はもともと母親の家で、父親は婿養子って奴なんだ。
父親は今東堂グループそのものを仕切る社長で、母親は遥華テレビの社長をしている。
母親は3人兄妹の末っ子で、母親の兄2人が東堂と遥華テレビの社長を継ぐ身だとなるんだが、母親の父親で、俺らの祖父にあたる人物が昔からの決まりを破り、兄妹の中で1番優秀だった母親に遥華テレビの社長を継がせ、父親が東堂グループ社長を継いだんだ。
母親は祖父が決まりを守らなかったから社長になれたのに、いざ次の跡取りを決める時になって、決まりの通り長男長女に跡を継がせたんだ」
え、そんなのひどくない?


