結局。

 
始発の電車が動き出すまで「オネエマンパラダイス」にいることになり。



「また来てね~ナオちゃん」


 
元気もりもりのオネエマンたちに見送られ、店を後にしたのはAM5:30。

 
 
夏の夜明けは早いから、外はもう明るくなっていて。

 
ビルの上に、黄色くて眩しい朝焼けが広がっていた。


 
繁華街の道端には、酔っ払った人が結構いて。

 
スーツ姿で眠り込んでしまってるおじさんもいます…

 
 
お、おじさん…

 
それ、ゴミ箱ですよ…

 
抱いて眠ってますけど…しっかりしてください。


 
そんな光景を見ながら歩く駅までの道。

 
少し前を行く流川の足取りはしっかりしてる。

 
 
お酒、結構飲んでたと思うけど。

 
強いのか?


 
私は未成年だし。

 
ずっとオレンジジュースとウーロン茶なんかを飲んでいたから全然普通なんだけど。

 
 
疲れと眠さはピークを越していて。

 
歩きながら、ふらふらしてしまう。



電車に乗って。

 
私は速攻で眠ってしまったらしく。



「起きろ。着いたぞ」


 
揺り動かされて目を開けると、自分の駅についていて。

 
流川に腕を持ち上げられる。


昨日から…私、コイツに引っ張られてばっかりだ。



「前に進めよ」


「ふあああ…」


 
あくびを繰り返しながら歩くアパートまでの道は、

 
飲んでいない私のほうが酔っ払いみたいにふらついていた。


 
流川!

 
アンタ、呆れ顔で私を見てるけど、全部アンタのせいなんだからねっ。