ラズベリー



「分かってると思うけど、
あとは時間の問題よ」


「そうねぇ………」



濁すしか無かった。


あとは、時間との戦いだった。


私の言いたいことは心に伝わるだろうか。


まだ分からない。


でも、いずれあの子は真実を知る羽目になるのだ。


そのあと、その運命にすごく苦しみ、心を痛めるだろう。


美怜は一体、どんな答えを導き出しますか?




その頃、美怜は結局、授業をサボり、1人庭園のベンチに座っていた。



(何なんだろう。でも絶対に
何かを隠しているはず……)



そして何処かで鳥のさえずりが聞こえた。


───キーンコーン、カーンコーン   


チャイムが鳴るまでずっと1人で考え事をしていると、英理がやって来た。



「お帰り。適当に
誤魔化しておいたよ」



まぁ本当に便秘でと言っておいた訳だが…。


そのときの麻衣の顔は忘れられない。