そして昼休み。


天気は気持ちいいほど快晴だった。


庭園に出ると、たくさんのメイド候補や先輩が昼をとっていた。


たくさんの話し声が木霊するように聞こえている。


私の希望で出来るだけ人の少ない木陰で食べることにした。


木にもたれながら、先程作った白魚のソテーを広げ始めた。



「………」


「じゃあ、さっそく
話してもらおうかな」



英理がエビフライを箸で刺している。



「あ、うん。あのね、
私のお母さんは単なるしゅ」



すぐさまに言葉を遮られる。



「『単なる主婦』とかいう
誤魔化しは効かないから!」



やっぱり。


嘘は通用しなかった。


逃げるべきか…。


軽く腰を上げようとした。



「ご飯ぐらい、
落ち着いて食べようねー」



怖い。


英理の笑みは悪魔を通り過ぎていた。