「美怜!今は
その話は後にしよう」



誰にも聞かれないように気配りする英理。



「なんで?」


「はぁ。香椎 優輝様は2番目に
この学園で偉い人だから」


「嘘!?!?」



小さなカミングアウトに驚きを隠せなかった。


その話は後でというように唇の前に人差し指を立てている。


訳が分からずに口を尖らせる。


すると、英理が話題を変えてきた。



「じゃあ、
先生の話ってなんだったの?」


「なんか教頭先生に呼ばれた」



ふてくされながら話し出す。



「それで、なんて?」



英理はすごく興味深々に身を乗り出して聞いてくる。


その時のことを思い出し、気分が良かったことを思い出す。



「なんかあり得ないほど
褒められたよ」



そのころころ変わる態度に合わせる英理。