一方、美怜は教えてもらったとおりに行くと、やっと自教室に着いていた。


ドアを開けるとメイド候補が約10名ぐらいいた。


(うわっ!多いなぁ)



教室に入ると、同時に私を皆がジロジロとみられていた。



(私、完璧に敵扱いされてる!?)



視線をウロウロさせていると…。



「美怜、こっちこっち!!」


「あ、うん」



英理が隣の席をキープしてくれていた。


そしてその席に座る。



「先生はまだだよ。
それにしてもよく間に合ったね」


「なんか香椎 優輝とか言う人が
道を教えてくれたんだ」


「香椎 優輝様が!?」



英理の態度に不満が残る。


そして、脳裏に浮かぶ嫌な光景。



「う、うん。
でも最悪の人だよ」



眉間に深くしわをよせる美怜。


かなりの小さな声だったから周りにはあんまり聞こえてはいなかった。