ラズベリー




(最悪、最低!!!
お金持ちだからって
きっと調子に乗ってるんだ!)



怒りは態度にまで表れている。


足音は廊下全体に響いて、ドカドカと進んで行った。


でも、彼は道を教えてくれたのは事実だ。


なぜ?

まあ、単なる気まぐれだろう。


怒りが沸々とこみ上げながらも、相手が全く分からなかったんだ。



優輝は叩かれた左頬をさする。



「アイツ、
面白れぇ。おかしな奴」



再び思い出し、頬の痛みも忘れて笑っていた。



「ふぅーん。
朝の礼の上手い新入生と
やっぱり知り合いやったんや」



粋の良い関西弁の男の子が近くの教室からやって来た。



「陸」


「どうも。天宮 陸[アマミヤ リク]。
両親はIT企業の社長や」


「なんで自己紹介してるんだ」



その自己紹介はしかもカメラ目線。



「ええやん。皆さんに
知って欲しいだけやん」