ラズベリー



「今度、教えてね!」


「うん」



そして2人はクラスに移動しようとした時、


「そこの新入生、来なさい」



目つきの悪い先生が美怜を指差していた。



「あ、はい」



怖い先生に呼び止められて気分が下がっていく感じがした。



「先に行っとくね。
詳しく後で教えてね!」



ただそう言って、逃げるように去って行く。


(英理の奴、後で覚えてろよ!)



叫びたい気持ちだった。


「あなた、
早くついて来なさい」


「あ、はい」



仕方なくついて行くと、私は職員室に案内されていた。



「……?」


「教頭室に入りなさい。
教頭先生がお待ちです」



登校初日、まだ授業もしていないのに。


教頭室に呼び出されるなんてありえない。


何もしていないのに。