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チュンチュン


鳥のさえずりが響いている。


(スズメ?…かもめ?
それとも……ペリカン?)



何言ってんだろう。


何を考えていたのだろう。


美怜はベッドから飛び起きた。


目覚まし時計は短い針が8を示してした。



(嘘!?間に合わない!!)


急いで歯を磨き、顔を洗う。


新品の制服はまだもらっていない。


メイドクラスの制服はもちろん『メイド服』だから。


今日は変わりに中学時代の制服を着てくることらしい。


まぁ、中学に行っていない私は、メイドさんの娘さんの制服を借りてきていた。


そして、不器用にボタンを留める。


ブレザーだった。



「なんでこんなときに
寝過ごすかなぁ」



そして、朝食は食べずに飛び出した。



(絶対に間に合ってみせる!!)


玄関をほうきで掃いている寮母さんに挨拶してダイヤ寮を風のように駆けだした。