「一応、内緒だからね」
「うん」
そのまま、ニカッと大きな口を開けて笑った。
「あっ!!!」
「何?」
「明日の用意しなきゃ。
美怜、分からなかったら
何でも聞きなよ」
「ありがとう。木村さん」
「木村さん?」
眉をよせながら美怜をじっくりと見ている。
「……?」
「もう友達だから英理でいいよ」
「…うん、英理」
その一言が有得ないほどに照れる。
火照ってくるのを感じた。
「その調子!!
じゃあ、またね」
食べかすは相変わらず口元に付けたまま、もう一度美怜に向けて笑っていた。
そう言って英理は自分の部屋に戻って行った。