ラズベリー




「黙りなさいっ!!!!」



みんな静まり返り、寮母さんは話を続けた。



「そんなに単純なものじゃないよ。Dクラスの子1人につき、最高で使用人2人まで。しかも何でも入れ替わりありだから」


「「「………」」」



寮母さんは優しい顔をして実は怖い人でした。


でも、寮母さんが言うことは本当だ。



「しかも、
幼いときから使用人として
鍛えられてきた家まである」


「「「「「………!?」」」」」



まぁ、そういう所もあるだろう。


代々の名門なら特に厳しいのだろう。


東宮家も代々と続く使用人がいてるのだから。



「そういう家は、その家の
使用人として今も働いている。

辞めていく子達なんて
数えられないほどいてるのよ」



美怜も皆も固まっていた。


そんな状況の中、さっき炊事、洗濯の事を聞いてた子は動揺していなかった。


言い終わったあと、軽く息を切らしながら周りを見渡す寮母さん。



(かなり落ち込んでいるわねぇ。言い過ぎたかも……。仕方ないかぁ、ここで辞められても困るし。)