「そして、御曹司や令嬢がいてる
クラスが『Dクラス』だからね」
その『Dクラス』には、お金持ちしか入れないクラスだ。
先生たちも頭が上がらないそうだ。
寮母さんの話は続く。
「炊事、洗濯は皆で
協力して行ってもらいます」
2つ結びで、いかにも活発そうな少女が突然、口を尖らせて話し始めた。
「何で、寮母さんが
炊事、洗濯をしてくんないのよ」
「それはですね、いずれにしてもメイドを目指しているならしてもらいますよ!」
私には寮母さんが少しキレた表情に見えた。
「面倒だなぁ」
彼女は寮母さんの怒りに油を注ぎたいのか傲慢な態度でいた。
その2人の様子に周りもざわついていた。
「静かに。でも、これから習っていって御曹司、令嬢に気に入られたらその方々が住んでいるところに使用人というかたちで入居できますからね」
「じゃあ、簡単じゃない」
「「「そうよ、そうよね」」」
「すぐに出来るって!」
口々にしゃべっていた。

