そしてアナウンスが入った。
『今日は参加下さり、
ありがとうございます。
それでは、主催者であります
華山 弥生様です。』
パチパチパチ
車椅子で出てきた弥生に盛大な拍手が送られる。
「皆の者、久し振りじゃな。
さっそくじゃが、私の提案に
乗っていただきたい。」
周囲は騒ぎ始めていた。
「また?」
「いつもそうよね。」
勝手な提案はいつものことらしい。
「黙れぬのか!!!
皆に仮面を
被ってもらいたいのじゃ。」
それを隣の部屋にあるモニター越しに美怜は見ていた。
(なるほど…。
仮面に紛れろってことね。)
ガヤガヤガヤ
「また始まったわ。
いつも身勝手な人ね。」
周囲の騒ぎは収まりそうにない。
ガヤガヤガヤ
「指定の物をじゃ。
使えの者、早く配れ。」
弥生は気にすることなくテキパキとことを進める。