ラズベリー



「私になんの
御用があるのですか!!」


声を荒げながら私は老婦人に一歩ずつ一歩ずつ近づいていく。


「私はこの舞踏会の主催者、
華山 弥生<カヤマ ヤヨイ>じゃ。」


その老婦人はいくら何も知らない私でも知っていた。


お父さんとお母さんの恩人らしい。


昔から聞いていた。


その上、いたずらが大好きな頑固者らしい……。


私は一応失礼な態度をとったことを謝った。


「えっ!!
それは、すみませ…」

「お主、どうやって、
あの西園寺の貴婦人に
取り入ったのじゃ。」


遮るかのようにゆっくりとした口調で私に聞き始める。


それと同時に近くにある花瓶の花びらがひらりと散った。


「私、取り入ってません。」

「ほう。ならばどのように
納得させ、あの服を
着せられたのじゃ!」

「それは…」



〜回想〜


『あの、…
す、素敵なドレスですが、
こちらはどうでしょうか。』


ある1つの服を差し出す。