ラズベリー



「私、西園寺 雅の母ですの。
早く卒業して私の
メイドになってもらいたいわ。」


フフッと手を口元に当てながら、小さく笑っている。


「ありがとうございます。」


「フフッ。失礼。」


笑顔のまま小さく手を振りながら戻っていった。


(良かった。
喜んでいただけて。)


その時、誰かに腕をしっかりと捕まれた。


そのまま引っ張られながら再び隣の部屋へ連れていかれた。


声を出す暇も無かった。


(……!?)


無理矢理抵抗してもビクともいない。


(…どうなるの!?)



隣の部屋に入った。


黒いスーツ姿にサングラスをした大男たちが乱暴にその場に私を置いた。


腕を離して部屋のドア側に行く。


そして、姿勢良く並んで立っている。


(………?)


目の前にはソファに堂々と座る白髪頭のショートカットの老婦人がいる。


きらびやかな衣装で身を包んでいた。


用心深くにらんだ。