ラズベリー



そこにいる人々は皆、目が離せずにいた。


そこへ和輝がゆっくりと歩み寄ってくる。


そして、ひざまずき、手の甲に軽くキスをした。


「先程よりも
見違えるほど綺麗です。」

「フフ、ありがとう。」

「一曲お相手願えますか?」

「ええ。」


軽く微笑んだ婦人は手をとって中央に向かう。

そして踊り出した。

華麗に……。


なぜ婦人は美怜の差し出したドレスを着ているのか…。


あんなにも機嫌が良くなっているのか。


分からない…。


(…やっぱり似合うね。)


一曲踊り終わる。


周りから盛大な拍手が起こった。


貴婦人は和輝様にエスコートされながら私に歩み寄って来た。


「あなた若いけど、
どちらのメイドさん?」

「私はまだ見習いメイドです。
アリス学園で優輝様の
メイドをしています。」


私は胸を張って言う。


「まだ、学生?
いいメイドがいるようね。」

「?」