そして、今日は舞踏会の日。

メイドの格好をして舞踏会に行った。


(私、令嬢なのに
舞踏会は始めてなんだ。)


「美怜、
最終試験頑張れよ。」

「うん。」

「内容はなにもせずに
大人しく立っとくだけだよな?」

「うん。」


今日の試験は何もしないでただ立っておくだけ。

そのかわり、一切しゃべったり動いてはならない。


舞踏会に着くとたくさんの偉い人が来ていた。


会場はきらびやかだ。


それぞれが綺麗な格好をしている。


同い年だけでなく、年齢層の高い人、中年ぐらいの人、20代あたりの人もいる。


中には私達よりも小さい幼稚園児ぐらいの子達も来ていた。


陸様も雅様も優輝の両親、和輝様、そして私の両親もいた。


「俺、挨拶してくるから。
大人しくしとけよ。」

「は、はい。」


優輝は私にそう告げて挨拶回りに行った。


優輝はすぐに西園寺 雅様の両親に挨拶に向かっていた。


(やっぱり…
好きなのかな……)


一方、両親の方を見ると何故か和輝様が話している。