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そして第二試験が始まって一週間がたったある日のこと。


もうイジメも落ち着いて、優輝ともなんとかいい雰囲気が流れていた。


ただ、満月様の言っていた言葉。


『愛されているわね。』


その言葉が頭をチラチラと毎日よぎるくらいだった。



(なんだろうこの気持ち…)


分からないまま、1日1日が過ぎていった。


毎日そのことで悩んでいたときだった。


麻衣がめずらしく私を訪ねて来たのだった。



「あのね、頼みがあるの。
私のお祖父ちゃんが
急に危篤状態になったの。」

「ええぇぇ!!!」

「それで、私のご主人様、
西園寺 雅<サイオンジ ミヤビ>様の
お世話もしてもらいたいの。」



両手を合わせて頭を下げている。


最初に会ったときに比べたら大分変わったなと思えた。



(あんなに私のこと
毛嫌いしてたのに……)


『人は日に日に
変わっていくものだ』と

お父さんが言っていた。