次の日から私は優輝のメイドとして二週間お世話をすることになった。


周りを見渡しても先輩メイドばかりだ。


その中には莉沙、奈緒、遥華もいる。

緊張した中、なんとかついていけるように頑張ってみた。


そんな中、葵に勝ったとされる女の子の注目はすごいものだった。


皆にジロジロと見られている気がした。


三人組がなにか話しているようだ。


(一体、なんだろう。)


でもそこまで気に留めていなかった。


「2人ともいい?」

「分かってるよ莉沙。」

「去年と同じようにでしょ?」


不適な笑みが垣間見える。


「だって、
一般人が調子に乗るからよ。」

「腹が立つ!!」


小さく輪になって話している三人組。


「じゃあ、始めましょうか。」


三人同時に頷く。

そして、片手を前に差し出した。

声を揃えて小さく言った。


「「「新人狩り開始ーー!!」」」


先輩メイドは優秀な美怜に対していじめばかりした。


メイドだけの講習会のときは消しゴムのカスを投げられたり、わざと重い資料を運ばせつまずかせて階段を転げ落としたり。


私物は常になくなり、次の日に返ってくるといつも泥が塗られていた。