再び自主練習を始めた。



楽しくする姿。


それを理事長室から理事長と教頭が窓に寄りかかりながら眺めていた。



堂々とコーヒーを飲みながら見ている理事長。


それに対し、教頭はびくびくしていた。



「い、一体、あれは何でしょうか」


「フフフッ。なんだか楽しそうね。皆で練習しているみたいね」



いたずらっぽく笑う仕草は楽しんでいるとしか思えなかった。



「どうなのでしょう。Dクラスといてますが注意しなくていいのですか」



教頭はこんなにも2クラスの親密な関係に戸惑っていた。



「放っておきなさい。なんだか、第一ステージが楽しみね」


「…はい」



そして理事長はコーヒーをすすりながら、向かいの教室を眺めた。



(まぁ、葵さんとハート寮生もあの子達の様子を見ているのね。フフ、楽しみだわ)



葵は腕を組み、庭園を見ていた。


ずっと一点しか見ていなかった。



それぞれが、ダイヤ寮生を見ていることなんて気付かないほど夢中になっていた。