ラズベリー



「美怜さん、この勝負私の負けですわ。私にはあなたみたいに人の心を掴むことが出来ませんでした」



素直に謝る葵。


(なんか、素直な気持ちに見えない。だったら……)


「そんなことありません。私はやはり葵さんのような技術面が全くでしたもの」


(なによ。私よりも上だったじゃない)


「ダイヤのクラスの皆さん、
申し訳ありませんでした」



軽く礼をした。



(だったら、私も……)


「私のほうこそ
申し訳ありませんでした」



そんな腹の探り合いをしていると、手を叩きながら出てきたのは和輝だった。



「楽しかった。いい余興になったよ。失礼するよ」


「か、和輝様ーー!!」



葵が追いかけていく。


一度止まった。


そして小柄な身体なのに大きな声で言った。



「あんたのせいよ。決着はあと1週間後の第一ステージで決めましょう。失礼」



怒り気味の和輝をまた追って出て行った。


それに続いて何人かのDクラスの人たちは顔をしかめながら出て行った。